「音楽理論に興味があるし、独学で少し調べてみたけどなかなか身につかない、覚えられない、そもそもどう使えばいいのかわからない」という人は多いと思います。
僕も昔はそうでした。ダイアトニックコードやペンタトニックスケールくらいはなんとなく知っていましたが、コードの機能やインターバル、テンションコードなんかはさっぱりでした(^◇^;)
今回はそのような問題を解消するヒントになる記事を書きたいと思います。
【記憶の仕組み】
知識というのは使わなければ「あ、これはいらない情報なんだ」と脳が判断して消去してしまいます(厳密には残っていますが)
昔、学校のテストのために一生懸命覚えて、その時は完璧に記憶していたのに、今では全然思い出せないという経験は皆さんあると思います。
他にも、あまり関わりがない知人や、仕事の関係で数回だけしか交流したことがない人の名前などは忘れてしまうことが多いと思います。
逆に仲の良い友人や家族、恋人の名前なんかはまず間違いなく覚えていますよね?
これは「演奏と記憶力の関係」の記事でも書いたのですが、記憶は何回も何回も繰り返すことで定着しする、ということに密接に関係します。
前置きが長くなりましたが、要は使わないと音楽理論を学んでも意味がないし、そもそも覚えられないんです。
【音楽理論を使う場面とは?】
さて、では音楽理論を使う場面とは一体どのような時なのでしょうか?以下に挙げてみます。
1.作曲(編曲も含む)
2.アドリブ
3.コピーや演奏時の効率化
これらが具体的に音楽理論の恩恵を受ける場面となります。ただし、3は付随的な効果になるので、実際には1と2の場合がメインになります。これを見てわかることは、音楽理論を使う場面とは音楽を創作する場面だと言えます。2のアドリブも広義的には作曲になります。
【音楽理論の学び方】
極論になりますが結局作曲もアドリブもしないのなら音楽理論を知る必要はないんです。既存の曲をコピーして自分で弾いて楽しむだけなら。
ただそうなると「3.コピーや演奏時の効率化」が出来ないので効率は悪くなります。コピーにめっちゃ時間がかかったりします。そうなると上達の速度にも違いが出てきます。
同じ時間で5曲コピー出来る人と、1曲しかコピー出来ない人だったらどちらの方が上達のスピードが早いかは言うまでもなく前者ですよね。
ところが「3.コピーや演奏時の効率化」の理由のために音楽理論を学ぼうと思っても身につきにくいです。それは「3.コピーや演奏時の効率化」の効果が結局のところ「作曲やアドリブのために身につけた音楽理論の付随する効果でしかない」ということに起因します。
例えば、受験勉強に運動するのが良いと聞いたから筋トレするぞ!と意気込んでもその人が本当に筋トレしたいわけではなかったら、モチベーションが上がらないので続きません。本を読むと頭が良くなるって言われても読まないですよね?そんな感じです。
つまり、コピーが早く出来るようにするために音楽理論を学ぼう!という動機は「音楽理論そのものに興味をもっていない」からあまり良くないんです。
逆に作曲やアドリブの際には「あ!こういう時にこういうコードを使ったり音を使うことで、こんな雰囲気になるんだな(・ω・)」と納得しながら音楽理論を学べるので理解も早くなります。
【敷居の高い(と思われている)作曲作業】
作曲するのがいいのはわかったけど一体何からやればいいかわからない…
そういった悩みがあると思いますが、簡単です。
曲の長さを決めて、コードを決めて、メロディを決めて、リズムを決める、これだけ。
おそらく作曲をしたことがない人は「膨大な数のコードや音からどれを使えばいいかわからない」と思っているでしょう。
つまり選択肢が多すぎるんです。音楽理論とはつまるところこの選択肢を狭めてくれるものなんです。
多くのコードやメロディから「これとこれとこれの中から選べば良い感じになるよ」と教えてくれます。
さてここで問題になるのが「選択肢を狭めるのって良くないんじゃないか?」「音楽は自由なんだから理論を知ることで幅が狭くなる」といった意見です。
言っておきますが、そんなことは全くないです!!!
むしろ理論を知らずに自由(なつもり)に作った曲は、まあほぼ確実にありきたりな、それこそ理論に忠実な曲になると思います。
つまり「理論に縛られずに、すごい曲ができたぞーー!!」と思っていても、蓋を開けてみれば結局ありきたりなよくある曲だった、なんてことがザラにある、なんてレベルじゃなくほぼ間違いなくこうなります。
それってゼロからパソコンや車を作るようなものなんですね。これらは過去に積み重ねられてきた様々な技術や理論をさらに発展させることでやっと作られるものなんです。ゼロから作れるのは車輪や、そろばんがいいところだと思います。ゼロからパソコンや車を作るなんて歴史上のどんな天才でも無理です。
それほど今の音楽は飽和状態で、どちらかとと言えば音色などの編曲で個性を表現している傾向にあります。
話を戻します、要するに「理論は悪だ」という意見に対しては全く心配する必要がないというとです。理論を知ることで「うんうん、理論的にはここはこういう音が合うんだな」と、まず正解が知れ、その上で「でも敢えてここはこういう音にしてみたらどうだろ?ちょっと気持ち悪いけど新しくて面白いかも!」と、既成の概念に縛られずに、作曲することができます。
【まとめ】
最後になりますが、今回の記事をまとめると
理論が身につかない人が多い理由は、作曲やアドリブをしていないから
作曲することで実際に使いながら音楽理論を身につけていこう
ということになります。
作曲のトライの仕方を少しだけ具体的に言います。
「曲を作りたいけどまず何からやればいいんだろう?」という人はその疑問をそのままキーワードにしてググッてください。「作曲 何からやればいい」とかですね。
その都度疑問が出てくると思うので同じ要領でやればいいんです。
そうして一つ一つの疑問を解消していくこと、これが理論を身につけるコツです!
今の時代インターネットで何でも調べられますし、googleの質も上がっているので、そう簡単に誤った情報は掴まないと思われます。
※間違っても「音楽理論 学ぶ」とかで調べないでくださいね。勉強、と感じると一気にしんどくなりますので笑
では今回の記事はここまでです、読んで頂き本当にありがとうございました!質問などありましたらコメントからお願い致します!
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