アドリブ演奏におけるインプットアウトプットの流れ
インプット(アドリブ演奏をする前に準備すること)
好きな音楽をいっぱい聴く
「何からやれば良いかわからない」という人は好きな音楽をいっぱい聞きましょう。自分が心底好きだと胸を張って言えるような曲なら何回聴いても飽きないですよね。そうして耳に穴が開くほど聴いた曲は口ずさむことが出来るようになります。これがアドリブの源泉になっていきますので重要なポイントですよ。
スケールを覚える
イメージを演奏へ落とし込むためにスケールを覚える必要があります。下記の項で詳しく説明しますがこれらは大切なツールになってきます。
フレーズを覚える
アドリブを言語として説明すると、スケールが五十音だとすればフレーズは単語ということになります。五十音だけ「ああああいいいい」と喋っていても何が言いたいのかわからないですよね。「りんご」という単語を覚えて「私はりんごが食べたいです」と喋れるようにフレーズも覚えていきましょう。
様々なテクニックを磨く
上記のスケールやフレーズを覚えてもテクニックがなければ弾けません。言葉や単語を覚えても口を動かす筋肉がなければ喋れませんし、喋れたとしても抑揚がついていなければロボットのようになります。それと同じようにギターでアドリブを弾くためにも、当たり前ですが様々なテクニックを習得する必要があります。
耳を鍛える
音と音の相対的な関係性を聴き分ける能力を「相対音感」と言いますが、これがあった方がアドリブ演奏にはかなり有利と言えます。キーから外れた音を弾かないようにしたり、転調する場合などにも対応しやすくなります。他にもアドリブ中に良い感じのフレーズを自分で作ったりもできます。
「そんなこと言っても音感なんて全然無いよ〜…」と思われる方も諦める必要は全くありませんよ。なぜならこれらは理論を勉強したり、練習することでもカバーできるということに加え、その練習自体がイヤートレーニング になるからです。まさに感覚に頼るだけでもうまくいかないし、頭でっかちでもダメ、音感も知識も両方のバランスが大事だということなんですね。
アウトプット(実際のアドリブ演奏)
イメージを膨らませる
ここが一番重要、あなたは一体何をアウトプットしたいんでしょうか?「このキーにはこのスケールが合う」というような情報ですか。それとも「このコードの時にはこれを弾くのがオシャレ」という知識でしょうか。違いますよね(笑)仮にそうだとしたら別に音楽の演奏である必要はないし、こうやって文字で書いて発信すればいいだけです。ではアウトプットしたいものは何か、もうお分かりのようにそれはあなたによるあなただけの感情や想い・アイディア・物語です。そこまで分かったのならあとはそれをどうやって音にしていくか、という問題だけです。
そのイメージを具現化するためにどのポジションを弾けば良いか分かる
イメージを音として表現したくても、指板上のどこを押さえればいいのかわかっていないとめちゃくちゃにしか演奏できません。つまりインプットである「スケールを覚える」という項目がここで役に立ってくるんですね。ここはすごく大事なのですが「指板のポジションを覚える」のと「イメージを先行」するということは、お互いを補う関係になっています。つまりどちらか一方だけでは良い演奏することはできないんですね。
イメージを具現化するために様々な演奏テクニックを使う
イメージ膨らませて指板上の正確なポジションを弾けても、ただ弾いているだけでは何の情感もない無機質な演奏になってしまいます。そこで必要になってくるのがハンマリングオン、プリングオフ、スライド、ヴィブラートなどのようなテクニックなんですね。下記は筆者の大好きなギタリストLarry Carltonのアドリブですが、凄まじい歌心が具現化されたソロは必見ですよ。
アドリブの効用
ギターが楽しくなる
いうまでもなく、アドリブが弾けると「さあこの曲を弾くぞ!」と意気込まなくても良い分だけ手軽にギターを楽しく弾けるようになります。同じ曲ばかりだと飽きてしまいますし、アドリブだとその時の気分で違う演奏を弾けるので楽しいですよ。
音楽の本質を掴める(イメージを具現化)
少し大げさな言い方になってしまいましたが、ギターをやっている人の8~9割があまりここを重要視できていない気がします。確かにこれはある程度のテクニックや音感、音楽理論の知識があって初めて実現できることなので難しいかもしれません。ですが、音楽に限らずイメージを意識することは誰にでも出来ますので普段から習慣にすることは大切だと思います。
音楽理論を理解しやすくなる
順番が前後するかもしれないのですが、「アドリブで使う」という目的があるため音楽理論がとてもすーっと入ってくる、学べるようになります。音楽理論が身につかない理由という記事でも書いたのですが、なんとなく学ぼうと思っても苦痛ですし、吸収速度も遅くなります。でも実際に自分が作曲でもアドリブでもいいので使おうと意識するだけで吸収速度は段違いに上がります。
まとめ
本記事ではギターでのアドリブの弾き方について、インプットとアウトプットのプロセスを通して解説しました。かっこいいアドリブが弾けるようになるためには、まずたくさんの音楽を聞いてインスピレーションを得ること、スケールやフレーズを学ぶこと、テクニックを磨くこと、そして耳を鍛えることが重要です。アドリブをマスターすることで、ギターがより楽しくなり、音楽の本質を掴むことができるだけでなく、音楽理論も理解しやすくなります。これらの要素を意識して練習に取り組むことで、アドリブ演奏のスキルを向上させることができるでしょう。
当教室のレッスンでは更に詳しいアドリブのやり方や、効率の良い練習方法などをレクチャーさせてもらってます。「今よりももっと自由に弾けるようになりたい」という方の力になれると思います。当教室ではオンラインレッスンもございますので是非一度体験レッスンを受講してみてくださいね。↓
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