前回、初心者の人が何からやればいいのかという記事を書きましたが今回はその二つ目の内容となる「色々な練習を組み合わせる」という方法について紹介したいと思います。内容的には初心者よりも若干中級者向けになってしまうかもしれませんが聞いておいて損はない話ですよ。
この方法は実践するといいこと尽くめなのでとてもオススメです。その効用について大きく下記の2つに分けて説明します。
1.練習時間の節約になる(効率が上がる)
2.練習そのものの効果が高くなる
1はそのままの意味なのですが少し解説しますと、まずギターを弾くということをいう行動を細分化するとかなり細かく分けることができます。
- 左手
コード、単音弾き、ブラッシング、チョーキング、ヴィブラート、スライド、ハンマリング、プリング、ハーモニクス、…etc. - 右手
ブリッジミュート、カッティング、エコノミーピッキング、音の強弱のコントロール、速弾き、ネイルアタック、ストリングヒット、トレモロ、タッピング、ハーモニクス、…etc. - その他
音感、リズム感、指板上、柔軟性、楽器の知識、楽譜の読み方(ノーテーション)、音楽理論、…etc.
などなど挙げるとキリがありません。
さて、これらを一つずつ順番に練習するとなると膨大な時間がかかると思いませんか?(もちろん人によってジャンルやスタイルも違うので全てを網羅する必要はないのですが)
そこで冒頭でお話しした「色々な練習を組み合わせる」というやり方が活きてきます。慣れてくると自分でも出来るのですが、僕はこうやっているという例を挙げると
わかりやすいのは、基礎練習でよくあるクロマチックのエクササイズ。左のフレットから順番に1234と弾いていくやつですね。これを何も工夫せずに単体でやるのももちろん良いのですが、慣れてきたらここに色々な要素を追加しましょう。例えばリズムトレーニングの要素を入れたかったら「メトロノームを鳴らす」、音感のトレーニングの要素を入れたかったら「ギターで弾いてる音を一緒に声に出して歌う」などです。
アコギなどでのコードストロークの練習なら右手の振り方を意識しながら、左手のコードチェンジをスムーズにするためにコード進行を弾く練習も追加します。その時にアルペジオの練習をしたければ、「4小節ずつストロークとアルペジオを切り替える」と決めてもいいかもしれません。それをやりながらたまに左手でハンマリングやプリングを入れるとさらに要素が増えますね。
ストロークの練習だけでなく
コードチェンジの練習を組み合わせる
ただし一つだけ注意点があります。それは「色々な要素を入れすぎて練習が難しくなってしまいやる気がなくなる」ということです。これは前回もお話しした難易度の設定の話ですね。
そういうわけなので要素を組み合わせすぎて難しくなりすぎたかもと感じたら要素を減らしていって自分ができるちょうどいいレベルにしてくださいね。
いずれも「ある程度慣れてきたもの」を組み合わせるというのがコツです。子供の頃、五十音や九九を覚えましたが、一旦覚えた後はそれを使って言葉を使ったりや計算をしていきますよね?それ同じで一旦覚えたことや身に付けたテクニックは別のことと組み合わせるのが大事です。
「2.練習そのものの効果が高くなる」については同じ練習を何度も何度もただ繰り返しているだけよりも工夫して別の練習のやり方を実践した方が上達しやすいという効果を狙っています。
人間の脳は同じことばかりやってると飽きてきます。それよりも新しいやり方で脳を刺激する方が物事が身につきやすいんですね。これはまさに色々な練習を組み合わせるということとすごく相性がいいと思います。
かと言って同じことを続けるのがダメかといえばそんなことはなく、もちろん同じことを何回も続けるということも大事なのですがここで言いたいのは同じことを続けつつもそれらを改良したり発展させていきましょうということなのです。自分のオリジナルのやり方や考えを実践していくということは音楽で一番大事なことだとも思うので良ければ今回の方法をみなさんもぜひ試してみてくださいね。
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